salitoté(さりとて) 歩きながら考える、大人の道草ウェブマガジン

我が書斎、横須賀線車中より

2017-01-5
これが私のお気に入り

みなさま、明けましておめでとうございます。
昨年始めてみました、この連載。
何とか月1本のペースで続けられており、めでたく12本目となりました!
いえーい、パチパチパチ。
いつも駄文長文を読んでくださっているアナタ様、本当に有難うございます。

継続は力なり。
今年も、つらつらと書いて参ります。
是非引き続き、どうぞ宜しくお願いします。

♪♪♪♪♪

さて、新年1回目。
ウキウキする様なネタで始めたいと思う。
それは、私のお気に入り。

私だって、元気じゃない時も、モチベーションが低い時もあるけど、どうやら相対的には常に元気でモチベーションが高い様に見えるらしい。
多分、自分の「元気が出るスイッチ」を押すコツを、結構よく知っている方なんだと思う。

そんな私のお手本は「元気が出るスイッチ」を押す名人、映画「サウンド・オブ・ミュージック」の主役、マリア先生。
まさに私のお気に入りの人、永遠の憧れの人。

彼女は、ゴロゴロピカピカと盛大に鳴る雷を怖がる7人の子ども達に、こう歌って聴かせる。

「あのね、悩み事があって、みじめな気持ちになったら、何か楽しいことを考えるの。」

そして、次々に彼女のお気に入りのモノ、コトを並べ立てる。

「水仙、緑の草原、星一杯の空、バラにかかった雨の滴、子猫の髭、ピカピカの銅のやかん、ほかほかの毛糸の手袋、紐で結んだ茶色の小包、クリーム色の子馬とさくさくのりんごパイ、玄関の呼び鈴、そりの鈴、子牛のカツレツのヌードル添え、月の光を翼に受けて飛ぶガンの群れ、青いサテンのリボンをつけた白いドレスの女の子、鼻とまつ毛に積もる雪、冬の銀世界が春に溶けていくところ・・・

犬にガブリと噛まれたり、蜂にチクりと刺されたり・・・
哀しい時、私はひたすら自分のお気に入りを思い出すの。
そうしたらもう、大丈夫になっちゃうの!」

おーい、単純だな。
でも、そこがいい。
子ども達もつられて、自分達のお気に入りのものを並べ始める。

「ネコヤナギ、クリスマス、うさぎ、へび、チョコレート、学校のお休み、まくら投げ、電報、誕生日プレゼント、テントウムシ、ねこ、ねずみ・・・」

人のお気に入りのものを聴いているだけでも楽しくなってくるから不思議。
マリア先生と子どもたちは、みんなで歌い踊り、雷のことなんてスッカリ忘れて大はしゃぎ。
そこに突然、いかめしい顔をしたトラップ大佐が部屋に入ってきて、
「何で自分の部屋で寝ないでここで踊ってるんだ!」
と大目玉、というオチなのだが。

♪♪♪♪♪

では、私のお気に入りは?

海岸で拾う貝殻、シーグラス。
このお正月も色々拾ってホクホク。ただ飾ってもいいし、何かを作ってもいい。

小4の時から一緒に居るライオンの赤ちゃんのぬいぐるみ「マミちゃん」、あだ名でもある「キューピー」グッズ、ビー玉、「グリコ」のオマケに時々あるミニチュア、「レゴ」ブロック、「トミカ」のミニカー。
・・・だから、自分の遊んだビー玉は今も缶に入れてそのまま仕舞ってあるし、息子の遊んだ「レゴ」も「トミカ」も全部捨てないで取ってある。老後に並べて眺めたり、遊んだりするのが今から楽しみ!

まだまだある。
取れたてのしらす丼、透明のいかのお刺身、お魚の骨せんべい、じっくり煮込んだカレーライス、大きなポテッとしたマグカップ、それで飲むハイビスカスティ、ビターチョコレート、「柿の種」の梅風味。
・・・「とうがらしの種」というお菓子も大好きだったんだけど、この間、メーカーのみながわ製菓さんが倒産になってしまってもう食べられないの、しくしく。

・・・気を取り直して続き。
ビーチサンダル、ブルーのデニム、カラフルなTシャツ、カラフルなダッフルコート。

色で言えば・・・綺麗な赤い色のものは全て。
例えば、今の息子と同じ歳、私が17歳の時に買った赤い傘。
骨と骨の間の布のカットラインが独特で、開くと紅葉の様になる。
そして、赤とメリハリの効いた黒いふち、黒い柄、黒い持ち手。
未だにこれ以上の傘に出会っていない。もう、大大だ~い好き。
だから今も現役で使っていて、この間も防水スプレーをガシガシかけてお手入れしたばかり。
今年も、私の雨の憂鬱さを吹き飛ばしておくれ!

映画なら・・・
「サウンド・オブ・ミュージック」、「風と共に去りぬ」、「12人の怒れる男達」、「生きる」、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」・・・「ジブリ」のシリーズも勿論好き。

音楽も、アーティストも、挙げ始めたらキリが無い。
その中でも、考えると頭がポーッとしてくる人、何度でもLIVEを観たい人と言えば・・・オリジナル・ラブの田島貴男さん。
「えええ?見た目がねー」とはよく突っ込まれるが、いーの。
その溢れる才能で、私には無茶苦茶格好良く見えるの。

出会いは忘れもしない、1993年。
ラジオから流れてきた音に耳が釘付けになり、そのカッコいいサビのフレーズが頭から離れなくなった。
曲名とアーティスト名を聴き逃してしまったので(今の様にインターネットで調べるなんてことは出来なかったからね)、忘れない様にそのフレーズを頭の中で繰り返しながら、数日後の大阪有線のアルバイトを待った。
当時大学生だった私は、大阪有線で月1回、30分枠番組の企画とDJをやっていたのだが、編集をやってくれるエンジニアの人に、
「こんな、こんなメロディなんですけど、誰だかわかります?」
と歌って聴いてもらい、
「どんだけの勢いで好きやねん」
と笑われながら調べて頂き、その曲がオリジナル・ラブの「サンシャイン・ロマンス」であることを知った。
すぐにアルバムを買いに走り、その夏、この「サンシャイン・ロマンス」を100回は聴いた。

あれから24年。
今もアルバムを買い続け、折に触れてLIVEにも足を運んでいる。
逗子海岸でのワンマンLIVEを観た時には、たまたまステージ近くのスタンディング・ポジションを陣取れたので、演奏が終わって彼が袖に引きあげる際、その手に触れることが出来た。
嬉し過ぎて卒倒しそうだった。
「もうこの右手は洗わない!」
と思ったけど帰ったら忘れて洗っちゃった。
惜しいことをした・・・。

何故こんなにお気に入りなのかというと、ワンパターンではない、多様な、しかもメロディが綺麗な曲を書き分けて飽きさせないところ、そのソウルフルな歌声で何を歌っても自分のスタイルにしてしまうところ、たった1人でも圧倒的な存在感を示すパフォーマンス、そして進化し続けているところ。
特に、その歌声には相当やられていて、一時期は思い詰めて「コーラスで一緒に歌ってみたい、いや、5番目位の愛人でいいからお傍に置いて欲しい」などと妄想していたことも。

昨年11月末にも「ひとりソウルショー」というタイトルのLIVEを観に行ったが、一挙手一投足がパフォーマーとしての魅力に満ちていた。格好良すぎる演奏とギャップの激しいコミカルで絶妙な間合いのMCもたまらなくて、釘付けになっている間に一瞬で時間が過ぎた。
昨年の10月、彼が「ポップスの作り方」という本を出したのでこれまたついウッカリ買ってしまい、ギターについての蘊蓄なんて全然わからないのにウットリ眺めている。
あああああ、彼のことを考えていると頭の中に色々良さそうなホルモンが出てくる。

他にも、中山うり、古めではEPO、CAROLE KING、BILLY JOEL、BURT BACHARACH・・・リスペクトして、好きで好きでたまらないアーティストは数えきれない。
全部書いていると記事がトイレットペーパー位長くなってしまうのでここで止めておく。

まだまだある、お気に入りのもの。
たいして弾けもしないのに持っている色々な楽器、着ぐるみ、仮装用衣装、ハワイアンやアジアンなど、カラフルな民族衣装、それが見つかる「チャイハネ」というお店、あらゆるCD・レコード屋さん、あらゆる本屋さん、図書館。会社をクビになったら、その何処かでアルバイトしたい。

今でこそ、お気に入りのものはハッキリしているが、これが定まるまでにはそれなりに時間がかかった。
その変遷からは、自分の価値観や“らしさ”が定まっていく過程が透けて見える。

例えば、クリスマスのイルミネーションやら、高台から観える夜景やら。
若い頃は随分ウキウキしてわざわざ観に行ったりしたものだけど、今やどうでも良い。
そんな人工のものよりも、もっと自然なものに惹かれる。
どうせ観に行くなら、満点の星空がいい。

例えば、アクセサリー。
昔は線の細いアクセサリーも色々挑戦してみたが、全体的にゴツい体の私が線の細いものをしていても肉に埋もれてしまって、してるかしてないか判らない。そーおーねー誕生石はルビーなの♪で、一応もらったりしたこともあるが、ルビーを使ったものは大抵装飾がラブリー過ぎて似合わない。
自分には、もっとラフで大き目のもの、石ならあまり加工していない自然のものの方が似合うと判った。だから今は、ターコイズや赤い珊瑚、ガッシリしたフォルムのシルバーのアクセサリー、インディアンジュエリーやハワイアンジュエリーなどがお気に入り。

そういえば、高校生の時はセーラー服だったので、髪を伸ばし斜めに三つ編みしてその先にシルクのリボンなどしてみたこともあるなぁ・・・
うわわわわ、今思えば似合う訳が無くておぞましい。
思い出さなければよかった・・・

気を取り直して、お気に入りのものの続き。

朝日や夕陽でキラキラ光る海。日没後、真っ暗になる前の空の青のグラデーション。分厚い雲の隙間から降りる太陽の光の筋。優雅に輪を描きながら飛ぶトンビ。家の窓から見える山の稜線。晴れた空の下に目いっぱい干され、風になびいている洗濯物。

がま口をパチンパチンと開けたり閉めたりすること。金曜日の夜、お風呂に入っている間に炊くお香の香り。
全てやるべき家事を終わらせて、夕食を作るまで時間がまだある時、フカフカのクッションでするうたた寝、麻雀の配牌をめくる時・・・・・・・・・
まだまだまだまだ。
ほんと、幸せってうんと身近に沢山ある。

そして、こうやってお気に入りのものを並べていくと、ウキウキしてくる。
今年も、きっと行けるわー、私。
凹むことも頭にくることも沢山起きるだろうけど、こうしてお気に入りのものを並べれば大丈夫。

良かったら、ぜひ、あなたも試してみてください。
2017年が、あなたにとってお気に入りのものに囲まれた、素晴らしい年になりますように。

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齋藤 由里子
齋藤 由里子

さいとう・ゆりこ/キャリア・コンサルタント(CC)。横浜生まれ、大阪のち葉山育ち。企業人、母業、主婦業も担う欲張り人生謳歌中。2000年からワーキングマザーとして働く中、日本人の働き方やキャリア形成に問題意識を持ち、2005年、組合役員としてWLB社内プロジェクトを立ち上げ。2010年、厚生労働省認可 2級CC技能士取得、役員を降りた後も社内外でCCとして活動継続。個人・組織のキャリア・コンサルティング、ワークショップ、高校・大学生向け漫談講義などを展開、参加人数は延べ3,600名超。趣味は海遊びと歌を歌うこと。

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