salitoté(さりとて) 歩きながら考える、大人の道草ウェブマガジン

我が書斎、横須賀線車中より

2016-06-5
まじめな井戸端会議のススメ

麻雀熱が再燃している。
キッカケは、昔お世話になった先輩と久しぶりに会った時、たまたま「やろう!」と盛り上がったから。
毛嫌いしていたゲームアプリをスマホに入れ、通勤時の横須賀線ではポン、リーチ、ロン・・・等と静かに闘い、我が書斎はにわかに雀荘になっている。

以前はまっていたのはもう18年前、子どもを産む前のこと。
会社近くの雀荘で四暗刻を出し、「役満のお姉さん」と呼ばれてニヤついていたこともある。
出産間近に大三元を出し、子どもの名前を大三元にしようかと考えたことも。
でも、私がはまっていた期間は正味3年間位なので、人生における役満はまだその二度だけ。
決して上手い訳ではなく、点数は数えられないし、白・發・中の三元牌が来ると啼くことしか考えないし、自分の手づくりに溺れてすぐ人に振り込むし、要はド素人だ。
(この辺の話、麻雀やらない人にはチンプンカンプンですな、ごめんなすって。)

で、久々にやりはじめたけど、やっぱり麻雀は面白い。
なんでだろ?
理由をしみじみ考えるが、やっぱり半分は運ってところかなぁ。

最初に牌が配られて、自分の分を開けた時のドキドキは、お正月のおみくじさながら。
調べてみたら、牌は34種類、それぞれ4枚ずつあって、計136枚。
最初の配牌は子どもで13枚、親で14枚。
配牌の組み合わせは、子どもで98521596000通り、親で326520504500通りなんだそうな。

つまり、一度として同じ組み合わせは無いに等しいから、毎回楽しみで仕方がない。
今回ダメでも、「次こそは!」と期待してしまうが故に、なかなかやめられない。
毎日の通勤では、逗子から東京まで行くのだけど、
「ああ、今電車を降りたくない。せめて津田沼まで打ち続けたい・・・」
と思うこともしばしば。
危険だ・・・。

そしてついには、麻雀の教本まで買ってしまった。
だって、自分で点数を数えられる様になりたいんだもーん。
今までは人任せでやっていたが、将来の野望実現のためには、この依存状態から脱しなければいけない。

その将来の野望とは?
名付けて、「お元気じーちゃん・ばーちゃんプロジェクト(仮称)」。

我々の世代がシニアになる頃は、スーパーウルトラマンモス高齢化社会の真っただ中。
年金はもらえるか怪しい、介護難も当たり前、健康保険もかろうじて継続できているかどうか。
だから、出来るだけ健康寿命を引き延ばし、自立・自律した相互支援コミュニティを作って、子ども世代になるべく迷惑をかけないようにしたい。
時々働いて、地域社会へ何かを還元できたら、なおいい。

そこで、仲良しのじーちゃん・ばーちゃんをこの環境の良い逗子に呼び寄せ、近居ネットワーク、コミュニティをつくる。
朝はラジオ体操、昼は色々持ち寄って浜でランチ、夜は時には一緒に料理、もしくは映画鑑賞会?
いや、読書会なんかもいいなぁ。

曜日ごとのメニューも充実させる。
月曜はフラダンス、火曜はカラオケ、水曜は地域社会のための「じーちゃん・ばーちゃんの知恵」お悩み相談コーナー開設、木曜日は麻雀、金曜日は陶芸とかステンドグラスとか、モノづくりなんてどうだろう。
楽しくて、心身の健康にも良いプログラムを組んで、3日間姿を見かけなかった仲間が居たら、安否確認をしにいく。

中でも麻雀は頭を使い、手を使うのでボケ防止にはうってつけ。
でもその時、今の私同様「役はつくれるけど、点数が数えられないの・・・」というばーちゃんが集まる確率は非常に高い。誰も点数が数えられなくてゲームが成立しない、しょぼぼぼん・・・という情けない事態にならない様、自分で点数を数えられる様になりたいのだ。
この目標達成期限は60歳。
えらく呑気なスケジュールだが、そこはご愛敬。

もう一つ、健康寿命、とりわけ心の健康寿命を延ばすのに有効だと信じているのは、真面目な井戸端会議。

私は昔から、出口の見えない、浅い、フワフワした井戸端会議は苦手で、なるべく避ける様にしている。
でも、熱く意見を言い合ったり、議論をしたり出来る真面目な井戸端会議は大好きで、かなりの頻度で自ら仕掛ける。私の朋友にはその手の濃い~会話が好きな人が年齢、性別問わず多く、乗ってきてくれるので有り難い。
「それってそもそも井戸端会議ではないのでは?」と言われそうだが、肩肘の張らなさ、カジュアルさ、フラットさ、という意味では、あの井戸端会議のムードは大切。

集まった時は、「久しぶり~、元気だった?」的な時候の挨拶などはすっ飛ばし、「前略。今日はコレとコレとコレ、全部で3点について話し合いたい。お尻の時間は〇〇時。正味2時間ね」とアジェンダとスケジュールを決め、垂直立ち上げで機関銃の様に話し合う。

テーマは仕事、趣味、友情、恋愛、本の感想・・・要は何でもいい。

大事なことは、
お互いに、気持ちをオープンにすること。
本音で、本気で話すこと。
真剣に聴くこと。
時として、遠慮せず核心に切り込むこと。
「アナタはどう思うの?」「何でそう感じたの?」「何でそうするの?」
でも、相手を否定しないこと。
どんなテーマでも、他人ゴトでは話さないこと。できるだけ自分ゴトにすること。
そして、何となくでもいいから、話していることを、自分のキャリア形成、ワークライフバランス・・・つまり自分の人生に紐づけながら考えること。

参加者の、発言量のバランスが取れることも大事。
よって、少人数であればあるほど良い。
サシだと最高。

時間は朝でも昼でも夜でも。
特におすすめなのは、朝。
朝だと脳みそはより良く働くらしいが、実際会話のキレも鋭く、より面白くなる。
子どもが中学に入学した後、朝一緒に通勤・通学していた頃に、よくやっていたなぁ。
子どもと一緒に行くと東京駅に7時半位に着いてしまい、そのまま会社に行くと早すぎることも多かったので、その時間に集まれる友達に声をかけ、これをパワーモーニングデート、略してPMDと呼んでたっけ。

遠慮無用でお互いに深く突っ込みあい、その答えにまた考えさせられると、会話はどんどん深くなる。
時として熱くなり過ぎてしまい、声が大きくなったり大笑いをしたりしてしまうので、隣の席が近い室内のお店だと周りに迷惑。
よって、私と会う時は個室か外のテラス席がお勧め。
そこんとこヨロシク。

この真面目な井戸端会議は、まるでワークショップの様相だが・・・
これが終わった時の脳みその開放感、スッキリ感は、筆舌尽くしがたい。
まるで、ちょっとした旅行か、長い有意義な研修にでも行った後のよう。
頭の中が整理され、次に行動すべき点がクリアになる。
時として、解散した後も話していたことについてばかり考えてしまうので、次に乗る電車の方向を間違うとか、ハイテンションを引きずったまま次の場所に行って周りの人にひかれるとかも、ざら。

そういえば、今から10年位前、子どもが小学校に入った頃。
私の大学時代の朋友が10か月くらいうちに住み込んだことがあって、彼女とも、毎日お茶を飲みながら、夜な夜なやっていた。
長い合宿生活のようで、楽しくて仕方がなかったが、何かと悩みの多い30代、彼女との真面目な井戸端会議がどれだけ私を助けてくれたことか。

人生、いつも順風満帆な訳ではない。
紆余曲折があるのは、誰しも当たり前。
でも、時々こうやって真面目に、深く話し合うことが出来れば、多少凹んでいても浮かび上がってくることができる。

そして、真面目な井戸端会議は、色々なことを教えてくれる。
悩んでいるのは私一人じゃない。
大変だと思った私の苦労など、実はたかが知れていた。
私より頑張っている人はもっと沢山いる。
自分には、自分でも気が付かなかった可能性がある。
自分の苦労したことは、時として人の助けになる。
何より、話してしまえば、何でも面白いネタに昇華できる。

真面目な井戸端会議は、私にとっては人生のご馳走だ。
濃い会話ができる仲間が居れば、じーちゃん、ばーちゃんになっても、きっと元気で居られる。

そんな訳で、じーちゃん・ばーちゃんになっても、私と熱~い真面目な井戸端会議をしたいっていう奇特なアナタ。
いっそ、老後の拠点を逗子にしませんか?
物件一緒に探しますよ。

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齋藤 由里子
齋藤 由里子

さいとう・ゆりこ/キャリア・コンサルタント(CC)。横浜生まれ、大阪のち葉山育ち。企業人、母業、主婦業も担う欲張り人生謳歌中。2000年からワーキングマザーとして働く中、日本人の働き方やキャリア形成に問題意識を持ち、2005年、組合役員としてWLB社内プロジェクトを立ち上げ。2010年、厚生労働省認可 2級CC技能士取得、役員を降りた後も社内外でCCとして活動継続。個人・組織のキャリア・コンサルティング、ワークショップ、高校・大学生向け漫談講義などを展開、参加人数は延べ3,600名超。趣味は海遊びと歌を歌うこと。

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