salitoté(さりとて) 歩きながら考える、大人の道草ウェブマガジン

そらのうみをみていたら。

2011-03-31
いま、できること…
からだを動かすこと。

自分が思うことが「だいじょうぶ」なのか、「だいじょうぶじゃない」のか。だいたい、なにをもって、だいじょうぶなのか…。
これほど、わからなくなるとは…。

なんの役にも立たない、無駄なことばかりを抱えて、フラのレッスンに向かった。
私の通っているスタジオのクムフラ(師)は、フラは祈りという。
こんなに不安定な状態で、祈りもなにもあったもんじゃないな〜と思いながら、同じクラスの仲間たちと手をつないで、深呼吸。
先生がいつも言う台詞。「恐怖も不安も、フラに必要のないものはすべて吐き出しましょう。」そして、ALOHAチャントを唱えた。目から流れた水と一緒に、「わからなくなっていることへの不安」が少し蒸発した。
そして、基礎のステップ。
母なる大地をマッサージするように、腰を低く低く、ステップを踏み続ける。

体が温まったところで、5月に開催されるホイケ(発表会)の曲の練習へ。そこに込められた歌詞の意味を思いながら、ともに踊る仲間と呼吸を合わせ、腰を合わせて、何度も何度も繰り返し踊る。

ほの暗くエアコンをつけていないスタジオで、最初は肌寒かったけれど、1時間30分の練習が終わるころには、全員が汗だくだった。

その2日後、コラムメンバーでもある森田さんが開催する体軸法レッスンへ。いつもと変わらないどっしりとした先生。そしてともに学ぶ仲間たち。静かに体軸法の動きを繰り返し、約1時間。終了後は、声のトーンもゆっくりと動きも落ちついた。

そして、私は自分のからだに戻った。

ここに私のからだがある。
それが確かな事実。

いま、私にできること。
元気な自分でいること。
このからだを動かすことができるのは、自分しかいないから。

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魚見幸代
魚見幸代

うおみ・ゆきよ/編集者。愛媛県出身。神奈川県在住。大阪府立大学卒業後、実家の料理屋『季節料理 魚吉』を手伝い、その後渡豪し、ダイビングインストラクターに。帰国後、バイトを経て編集プロダクションへ。1999年独立し有限会社スカイブルー設立。数年前よりハワイ文化に興味をもち、ロミロミやフラを学ぶ。『漁師の食卓』(ポプラ社)

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