2011-02-27
「IT音痴の海外ネット接続」
「海外でインターネットは不便じゃない?」と聞かれることが多い。もちろん僕が旅をした場所に関して言えばという前置きをしてからだが、今のところ、そこまで困ったことはない。基本的に僕の旅はジャングルのような場所ではなく、街を散歩していることが多いということもある。
現在、ワイヤレスかランケーブルで繋がるホテルは予想以上に多い。もちろん、時には繋がらないホテルにも遭遇する。その場合は旅人が集まる安宿の多い地域に行けばたいていインターネットカフェがあり、日本語が使えるところも多い。使えない場合も日本語のソフトをダウンロードしてパソコン上で打ち込むことができる技もあるらしい。僕の場合、常にノートパソコンを持ち歩いているので、インターネットカフェのランケーブルを一本お借りして時間制でつながせてもらっている。
逆に日本の方が大変である。前回、一時帰国していたとき、ネットカフェ、日本の場合は漫画喫茶に飛び込むわけだが、自分の持ち込んだノートパソコンはつなぐことはできないと言われてしまった。どうしても移動する前に締切りの原稿や写真を送らねばならず、結局、時間貸しのレンタル事務所のような場所を借りて送った。
シンガポールに滞在していた中級ホテルはインターネット接続ができなかった。近くにインターネットカフェを見つけたのだが、日本の漫画喫茶と同じように持ち込みPCは、つなげないと言われてしまった。仕方なく、PCを繋げるインターネットカフェの場所を知っている別の地域まで移動しようかと思ったら、スコールが降ってきた。三十分くらいは止まないだろう。僕はスコールが嫌いではない。逆にコーヒーやビールを飲みながら、スコールを見ている時間が好きである。よってスコールが始まると近くにカフェを探す。こういった時、マレーシアやシンガポールのような屋根付きの縦割り長屋は雨に濡れないで移動することができるので便利である。同じ通りにオープンカフェが見つかり、コーヒーを注文してから空いている席を選んだ。
外に近い席は既に先客がいたので僕は、そのすぐ後ろのテーブルに座った。先客はパソコンを開いている。ネットに繋いでいるようだ。ひょっとしてと思い、僕もパソコンを開いた。繋がった。ワイヤレスが繋がる店だったのである。スコールを見ながらコーヒータイムを味わう予定が、ネットカフェに入っているかのようにパソコンに向き合う時間になってしまった。こういうネット接続の出会いも時にはある。ネットカフェだったら時間制だが、ここだと飲み物代だけ。気づいたら飲み物二杯で四時間も居座ってしまった。もちろんスコールはとっくにあがっており、道路も乾き始めていた。 店側からすると迷惑な客だろうが、そのおかげで貯まっていたメールもブログも全てこなし、便秘の後のようにすっきりした。
などと、こんな風に偉そうに書いているとものすごくパソコンに詳しいイメージを持たれるかもしれないが、僕は典型的なIT音痴どころか機械音痴の頼りない男で、一年前の自分からすればワイヤレスやランケーブルと文字に書いていること自体が信じられない。
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