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イシコの歩行旅行、歩考旅行、歩行旅考、歩考旅考

2012-08-5
「イミグレーションの担当も様々」

海外への旅で緊張する瞬間はいくつもあるが、その中のひとつにイミグレーションがある。別に悪いことをしているわけではなく堂々としていればいいのだが、何かの間違いでこの国に入れなかったらと想像するとやはり緊張する。実際、アメリカ入国の際、日本人嫌いのイミグレーション係員達にあたってしまい強制送還させられた友人が僕の周囲だけでも二人いる。別々で話を聞いたのだが、実はそれは同じ空港だったようで、しばらくして、その空港ではそういったことが続いて国際問題になり、そのイミグレーションの係員達は解雇されたとニュースにもなったそうだ。

イミグレーションは正確にはまだ国に入っていない特別な場所になる。よって別室に連れていかかれても電話もさせてもらえないそうだ。外で迎えに来てくれている人達に知らせることもできない。強制送還された友人の話では同じ時に四,五名返され、その中に単身赴任で来ている旦那様に会いに来た女性も入っていた。外に旦那が待っているので入れない旨だけ伝えさせて欲しいと泣きながら訴えたが退けられたそうだ。こういうことはあってはいけないのだが絶対にないとは言い切れない。
よって最低でもイミグレーションの係員に悪い印象を与えないようにすることは気を付けている。自分の顔写真のページに入国カードを挟み、すぐに係員に確認できるようにして、自分の番が来た時に帽子をかぶっていたら帽子を取りながら窓口に向かう。係員を睨みつけて、けんか腰に窓口に行っても何の得にもならない。

それでも西アフリカのブルキナファソでは「ライター」という僕の職業に、難癖をつけられ、危うく別室行きになるところだったこともある。南米のアルゼンチンではパスポートが偽造と疑われ、機械にかけるからと僕を残したまま別室へ調べに行ってしまったこともある。そして、インドのイミグレーション。僕は、ここはどうも相性が悪いのだ。

初めてインドに来た時、イミグレーションで顔写真が違うと言われた。パスポートの黒髪と違い、金髪の自分に非がないとは言わないが納得がいかない。けんか腰にはならないと書いたが、こういった時にはきちんと主張し、「セイム!(同じ)」と強めに言う。彼は、しぶしぶスタンプを押して入国できた。インドからフィンランドへ向かうときビザが必要だといちゃもんをつけられたこともある。EU諸国であるフィンランドは三ヶ月までビザなしで滞在できるはずだ。
「Japanese people don’t have to get a VISA」
精一杯の英語で伝えるが、隣のイミグレーションの係員に「ビザがいるよな?」的に聞いている。しかもその係員もわからないと言う。僕は強めにもう一度、同じ英語を片言で言い、これまたしぶしぶ彼は出国スタンプを押してもらった。もちろん、その後、フィンランドでは何ということもなく入国できた。

そんな相性の悪いインドでも今回のように
「ライター?素晴らしい職業だね~」
とにこやかにスタンプを押してくれるインド人に出会うこともある。国のイメージがそれだけでガラリと変わるんだよなぁ。

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ishiko
ishiko

イシコ。1968年岐阜県生まれ。女性ファッション誌、WEBマガジン編集長を経て、2002年(有)ホワイトマンプロジェクト設立。50名近いメンバーが顔を白塗りにすることでさまざまなボーダーを取り払い、ショーや写真を使った表現活動、環境教育などを行って話題になる。また、一ヵ月90食寿司を食べ続けるブログや世界の美容室で髪の毛を切るエッセイなど独特な体験を元にした執筆活動多数。岐阜の生家の除草用にヤギを飼い始めたことから、ヤギプロジェクト発足。ヤギマニアになりつつある。

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