salitoté(さりとて) 歩きながら考える、大人の道草ウェブマガジン

イシコの歩行旅行、歩考旅行、歩行旅考、歩考旅考

2011-10-31
「洗濯の選択」

世界的に有名なガイドブックの地図には、その街のコインランドリーの場所が書かれているのだそうだ。そのくらい旅にとって洗濯の問題は大きい。僕の場合、一週間単位で街を移動することが多いので、たいていその街で最低、一回は洗濯をすることになる。一番楽なのは宿泊しているホテルにランドリーサービス(もちろん有料だが…)がついていること。たいていビニール袋に洗濯物を入れてフロントに出すだけ。そのためにも街で買った際にもらったビニ
ール袋のひとつかふたつは常にトランクに入れておくようにしている。たいてい朝出すと夕方か翌日には出来上がってくるが、一応、出すときに仕上がりの日を聞いておく。ミャンマーはヤンゴンで、いつも通り仕上がってくるかと思い出発前日の朝に出したら翌日になってしまい、洗濯物をホテルに置いて行ったことがある。まぁ、そのときはヤンゴンの街にまた一旦、戻る予定だったからよかったのだけれど。

一人旅だと、ほとんど縁はないが高級ホテルに長く滞在する場合も、ランドリーサービスを使用する。ただ靴下やパンツなどのアンダーウェアは、取り扱っていないところもある。その場合、アンダーウェアだけ洗面台か、もしくはバスタブのお風呂に入った後、残り湯で洗濯をする。これは日課になってしまえば何てことはない。室内が乾燥しているところが多いので翌朝には乾いていることも多い。

ホテルにランドリーサービスがない場合は街で探す。東南アジアではキロ単位で受けつけてくれるランドリーショップを利用する。バックパッカーなど長期滞在者の集まる宿の近くを散歩していると見つけやすい。ただ、これも出来上がり日を確認しておく。せっかく確認したのだが、出来上がり日が国民の休日であることを知らず、延泊したことがある。

ランドリーショップがない場合はコインランドリーを探す。放り込んでいる間に食事に行くこともあるが洗濯機の前で音楽を聞いたり、本を読んだりする時間も好きだ。乾燥機がないところも多く、一気に洗濯したのはいいが、ホテルの部屋に干す場所がなくて困り果てたこともある。

そして上記の可能性が全てない場合もある。となると全ての洗濯物が手洗いとなる。洗濯機ができる前は全人類が手洗いで洗っていたのだから、これも慣れればどうってことはない。先程、書いたように干す場所の問題もあるので、できる限り、毎日、こまめに洗うようになる。手洗いの時間も楽しめるようになると外のランドリーサービスに出さず、あえて自分で洗う時間も増えるようになるのだろう。残念ながら僕はまだその域には達していないけれど。ちょっと面倒になると二、三日洗濯物を貯めてしまい、結局、次の街のランドリー環境に期待し、洗濯袋に入れたままトランクに詰めてしまうのである。

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ishiko
ishiko

イシコ。1968年岐阜県生まれ。女性ファッション誌、WEBマガジン編集長を経て、2002年(有)ホワイトマンプロジェクト設立。50名近いメンバーが顔を白塗りにすることでさまざまなボーダーを取り払い、ショーや写真を使った表現活動、環境教育などを行って話題になる。また、一ヵ月90食寿司を食べ続けるブログや世界の美容室で髪の毛を切るエッセイなど独特な体験を元にした執筆活動多数。岐阜の生家の除草用にヤギを飼い始めたことから、ヤギプロジェクト発足。ヤギマニアになりつつある。

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