2011-11-3
林檎スター
アップルのCEOスティーブ・ジョブスがなくなりました。
彼がこの世をさってからいろんな記事がかかれ、自伝が発表され、彼の作ったアップル社を人類に多大な影響を与えてきた林檎の話に照らし合わせて書かれた記事なども目にした。私がジョブス氏の死から個人的に感じた林檎の話を綴りたいと思う。
アダムとイヴが禁断の果実(林檎)を食べたことにより人間が生まれた。長い年月が過ぎ、ニュートンが林檎の木の下で林檎が落ちてくるのをみて万有引力の定理を思いつく。さらに時が流れ、ビートルズがエンターテイメントにより経済的な甘い汁をすうこととなるアップル・コアを。俗にいうビートルズの林檎。そして人類はジョブスの林檎(アップル)によりアナログからデジタルへの変遷をとげ、誰もが容易に甘い汁を吸いえる可能性のある時代を迎えた。
林檎の実を食べ、それを観察し、汁をすすり、デジタルな扱いにしてしまった。もう人類にとって林檎は果実ではなくなってしまったのかもしれない。これ以上、人類が林檎に魅了されることも、林檎から知や富を得ることもなくなったのかもしれない。起承転結の、結の役割をジョブスの林檎が担い、人類が魅了される最後の林檎になったのではないだろうか。
これまでの人類を魅了してきた林檎の歴史が一度収束する。そして新しい起が起きる。林檎は今まで人類に影響を与えてきた物の代名詞にすぎない。それを意識したのか、アップルというネーミングをつけたジョブス氏の真意は明らかにされていないが、私には、アップルのマークの林檎はかじりとられており人間の欲望をくすぐるシンボルにデザインされている様にすら見えた。代名詞にすぎない林檎の時代が終わり、次は何に人類は魅了されるのであろう。
「歴史は繰り返される。」
アダムとイヴの食べたとされる禁断の果実。宗教画では林檎に描かれることが多いが、実際、旧約聖書には何の果実であったかは書かれていない。その後、知を得たアダムとイヴが裸であるのに気がつき、身を隠したのはイチジクの葉であったらしいが。
林檎が人間に大きな影響を及ぼす時代は終わった。今、私の目の前にはキュウイフルーツがある。他の果実が林檎と同じような人類に多大な影響を及ぼす代名詞になるまでには長い年月と宗教的影響が必要になってくるだろう。それまで人類はジョブスの林檎に魅了され続けるのであろうか。そんなことを思っている私もマックユーザーである。
私はビートルズのなかで解散後も他の3人と友好的な関係を続けることができたリンゴスターの人柄が好きだ。彼もまた一つの林檎(リンゴ)であったのかもしれない。
スティーブ・ジョブス氏のご冥福をお祈り申し上げます。
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