2012-03-8
世界の車窓から
日本の輸出技術として名高い新幹線の技術、昨今では、台湾を始め中国本土にもその技術を輸出しはじめている。私も移動で昨年は新幹線を利用する機会が多かった。
英語でBullet train(バレットトレイン)弾丸列車と訳されるほど本当に早い。そして、揺れもすくなく乗り心地もよいと思う。
ニュージーランドに住んでいた頃に、母が私を訪ねてニュージーランド来た事があった。母の希望で、テレビ番組、世界の車窓からでも紹介された事のある、トランツアルパイン号に乗車する旅に一緒にいった。
トランツアルパイン号は、ニュージーランドの南島最大の都市クライストチャーチと南島西海岸の都市グレイマウスを結ぶ観光鉄道。クライストチャーチが位置するカンタベリー平野から出発し、緑のカーペットの牧草地帯を抜け、ワイマカリリ河を超えて、徐々に南アルプスの山岳地帯へと進んでいく。牧草地を走り、川沿いをはしり、陸橋を渡り、2時間ほどで南アルプスの麓、アーサーズパス駅に到着する。南アルプスの雪山を眺めながら、駅ですこしの間停車し、終着駅のグレイマウスを目指す。ニュージーランドの南島の西海岸は、曇りや雨が多い地域、私たちが訪れた日も、小雨がぱらついていた。グレイマウスでの滞在は1時間。
トランツアルパイン号は一日一往復のみで運行している。午前8時頃にクライストチャーチを出発し、18時過ぎに戻ってくる。行きと帰りで座る車窓を反対側の景色にしてくれる。物見台のついた車輛や、軽食やコーヒーを注文できる車輛、移動しながらゆっくりとした空間を楽しむ事の出来る、まさに列車に乗った1デイトリップ。
復路、観覧車輛に1時間ほど乗っていたら列車の吐き出す排ガスで、顔も鼻の中も真っ黒になりました。それでもこの目でみたあの景色は今でも覚えている。ニュージーランドならではの雄大な自然の中を一本の線路がはしり、そこを列車がゆったり走っていく。時間もゆっくり流れていく。
新幹線なら関西へも余裕を持って日帰りで行けてしまう。ただ、そのスピード故に景色を楽しむ事は難しい。富士山だってあっという間にすぎてしまうし風景は飛ぶ様にすぎさっていく。停車駅をゆっくり楽しむことなどない。私の移動というと、時間に追いかけられながら移動するサラリーマンの方々と違い、実にゆっくり移動している事が多い。
最近は、ぷらっとこだまがいい。JR東海ツアーズが出しているこのプラン、時間はかかるが、ゆったりと新幹線の駅を各駅停車で移動し、飲物付きで新幹線より安価。ぜひ、時間に余裕がある方は、すこし優雅な新幹線の移動をしてみたらどうでしょうか。
ぷらっとこだまで京都に向かっている新幹線の車内にて。
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