2012-05-4
アメリカ的ポジティブ思キング
「アメリカ人は足し算しか出来ないんだぞ」と話をしてくれたのを思い出しながら、アメリカ人のポジティブなモノゴトの捉え方はそこに根付いているのではないかと考えた。
うん十年前、初めてアメリカを訪れるときに、アメリカ人は足し算しか出来ないから、買物する時は気をつけなさいという講義を受けたという。講義の内容は、8ドル50セントの物を買いたいとする、10ドルを出す、おつりをもらう。といったごくごく単純な内容。日本人ならば、すぐに10ドル引く8ドル50セント=1ドル50セントとおつりを導けるであろう簡単な問題であるが、これは、引き算ができる日本人の合理的な考え方。足し算しか出来ないアメリカ人は、10ドルを受け取り、8ドル50セントの商品を目の前にだし、8ドル50セントの品物、足す50セントのおつり=9ドル、足す1ドルのおつり=10ドル、10ドルもらったから、10ドルで一緒だね、はい。という計算をすると教えられたらしい。
この考え方が、アメリカ人のポジティブな思考を生み出しているのではないかと話を聞いていて思った。
世界の中心になっていると考えられているアメリカ、常にポジティブな発言をし、いい影響を及ぼそうと振る舞っているアメリカ。一方アメリカの考え方は利己的で彼らの方法が唯一と考えているのでは、と感じた話でした。日本で足し算、引き算、かけ算、が出来ない人に出会う事はそうそうない様に感じます。日本には九九という文化があり、かけ算までは暗記で出来る。最近、九九ができないおばかタレントをテレビで見かけますが、ごく稀な部類の話だと思います。いろんな手法を使えるから「和」が生まれる。
このアメリカ人的足し算の考え方を、夕食を共にしながら話してくれた私の父は、若い頃から仕事の関係で良くアメリカに出張に行き、英語も堪能でアメリカ人の友人も多く持つ。私自身、中学生の頃にアメリカに短期ホームステイさせてもらった。
私も海外生活を経てアメリカ人の友人を何人か持つ様になった。
アメリカ人のモノゴトの捉え方と、日本人の捉え方が違うのはわかっていた事だが、私が4年半暮らした西洋文化の国ニュージーランド、同じ白人、移民の文化でもニュージーランド人とアメリカ人もまたかなりの違いがある事に気がついた。島国と大陸の環境の違いなのだろうか。
アメリカ人的ポジティブシンキング。
世界の経済や政治に多大な影響を与えつつ、モノゴトを足し算で考えるから生じてくる弊害には蓋をする。日本人にもこのアメリカ人的ポジティブシンキング種の人間が増えてきていると感じる。
自由奔放に生きていると見られがちな私自身、その種の一人なのかもしれないと思った。
この話には続きがある。
その後、常に足し算で「おつり」を考えていたアメリカ人は、キャッシャーマシーンの進化により、機械が計算をしてくれる様になり、足し算すらしなくなってしまった。そしてアメリカ人はポジティブシンキングでもなくなってしまったのだろうか。
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