2012-08-14
真夏日
「観測史上最高を記録しました。」
夏になるとテレビやラジオの天気予報から聞こえてくるフレーズ。ここ数年、日本では毎年観測史上の記録を塗り替えているのかと不思議に思ってしまう。夏になると熱射病や熱中症で倒れたり、死亡する事故のニュースが増える。空調が普及し、日本人の身体が変化し、暑さに弱くなったのか、はたまた私が子供だった頃より真夏の気温自体があがったのか。はたまたメディアの片寄った報道と、情報があふれている事も一因ではないかと感じられる。
今年は7月に入っても涼しい日が多かった気がする。クーラーを付けずに過ごす事ができる日が何日もあった。梅雨が開け宣言がされ、本格的に夏模様になってきた東京に、本当の真夏日が訪れることは容易に予想できたが、私は、今年の夏はこのまま涼しいのではと安易な考えでいた事をすこし後悔した。連日の真夏日。
真夏日と呼ぶに相応しいほどの暑い日差し、容赦なく照り返すアスファルトの反射熱。じっとしていても汗がたれてくる。
真夏日というのは正式な気象用語ではない。しかし真夏日の定義は明確であり、日中の気温が摂氏30度以上に達する日のことをいう。これより暑い日を35度以上で猛暑日と呼び、真夏日以上に暑さに注意が必要な日となる。
以前と比べて気候の変化というのはこの真夏日と呼ばれる日の日数が増えてきていることである。夏と呼ばれる期間に、30度以上の日の日数が徐々に増えて行っているというのだ。そして、最高気温を記録する地域も。40度に達する地域も出てきている。
ラグビーというただでさえ暑苦しいスポーツをしている私たちにとって真夏日のグラウンドは本当の灼熱地獄である。日中の練習には絶えず水分補給に気を配り、熱中症にならない様にと気を使う。睡眠不足や栄養不足も一つの要因と考えられているので、夏の練習中は特に気を使う。
今思えば、昔の気合いと根性の練習というのは本当に恐ろしいと感じる時がある。あの暑い日差しのなかで、練習中は水を飲むな、倒れるまで走れ(笑)。
でも、真夏日が現在と比べて日数的に少なかった昔の話であれば、本当に厳しい練習というのは実は何日かにいっぺんだったのかもしれない。とは言え、いま同じ練習をする事はとても想像つかないが。
先日、知人がこんな疑問を投げかけてきた。
「昔より熱中症になる人多いよね?」
確かにそんな気がする。
日中、外の暑い中汗をかきながら仕事をする機会も少なくなった。その影響も大きいであろうが、熱中症で倒れ、ニュースになる世代の人たちは、若いクーラー世代と限られていないところを見ると、やはり日本全体に真夏日が増えてきているのではないだろうかと思う。
ラグビーは冬のスポーツである。
真夏の炎天下のなかラグビーをプレーしてもいいプレーなど出来る気がしない。汗でボールが滑り、暑さで意識は朦朧とする。そしてこの上なく汗臭い。
しかし、夏の練習を耐えたもの達だけが持つ、粘り強さや、それこそ気合いと根性というのはいまも昔も変わらない様に感じる。
その強さを冬のシーズンで発揮できるチームが強いチームなのだろう。
真夏日、直射日光、炎天下。
今年も暑い夏がまだまだ続きそう、体調管理に注意しながら気合いと根性で乗り切りたいましょう。
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