2010-10-16
食と私とおつきあい
食べることが好きだ。
特に、おいしいものを食べることが好きだ。
でも、
なんとなく、一般的に「おいしいもの」というのと、
私の「おいしいもの」は違っているようで、困ることがある。
数年前にあることがきっかけで、マクロビオティックに出会った。
第二世界大戦前後に桜沢如一先生が考案した、お砂糖やお肉、卵や牛乳を食べないこの食事法のことで、現代の飽食時代とは逆行する、玄米を中心としたシンプルなメニューがズラリ。
これについては色んな意見があるようで、体質が改善されたとか、癌が治ったとか、逆に、マクロビオティックだけでは健康になれないとか、三者三様、十人十色の捉え方があるようだ。
かくいう私は、2年近くこの食事法を続けて、冷え性と便秘が改善されたことは確かだと思う。
ところが、お肉を全く食べない生活、というのは、人づきあいにおいて、時に大変不自由な点がある。こと、音楽を生業にしている私としては、
「元気がないからお肉を食べろ!」
と言われることすらあり、、、そう言う時にやたらと自分を通して
「私はお肉を食べません!」
とは、なかなか言えない。
それで心の中では仕方なく、顔では何気ない風を装って、お肉をいただくのだが、体質改善まっただ中の時には、お腹が痛くなったりするのであった。
今は時々お肉もいただくけれど、家ではお客様の時にしか、ほとんど調理はしない。
そんな私が最近はまっているのは、自然派女子の「あこがれ手作り3品目」。
勝手に私が名付けたのだけど、この3品目とはつまり、「お味噌」「梅干し」「天然酵母パン」のこと。
私はこの2年で、この全てを制覇。
お味噌も梅干しも、おうちで作れば安心、安全、に愛も酵母も詰まっていて、本当においしい。
そして天然酵母パンは、ホームベーカリーではあるけど、現在では毎朝焼きたてパンをいただいている。
これがまた人付き合いには役に立つ。
母曰く
「手作り梅干しがあれば、相手はイチコロ」
だそうで、中小や地場産業の社長夫人達は、せっせと梅干しをこしらえ、商社マンに送るのだそうだ。
と、書くと、なんとなく聞こえが悪いけど、おいしい梅干しをいただいたら、そりゃあ悪い気はしないと思う。
こんなこと書くと、このあと梅干しを差し上げた方に「コイツ、下心があるな」とバレて、手のうちを証したようになってしまうのだけど、、、笑ってもらってください!笑。だって、今年の我が家の梅干しは、本当においしくできあがったんだもの。下心でなくても、食べてもらいたいと思うわけです。
そんなことで、おいしい贈り物はやっぱりコミュニケーションを円滑にするし、食の傾向が合わない人とは、なんとなくおつきあいも進まないもので。人間て、フクザツな生き物、、、というか、かえって単純かもしれないですね。
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