2011-06-17
所作から何を読む?
所作と健康。
いっけん関係なさそうですが、実は深い関係があります。
日常の所作次第で、不調体質になるか?そうではない健康体質になるか?
所作はあなたが健康であるか?そうでないか?を決定付けると言っても決して言い過ぎではない程に重要な事です。
所作から何を読み解くのか?
ここでは普段、整体のプロとしての視点を紹介します。
例えば、椅子の座り方。
きちんと腰を沈めて静かに座る人がいれば、ドスンを後ろに寄りかかるように座る人がいます。
後者の方で読み解くと、
・ドスンとなってしまうということは足腰が十分に使えていない。
・足腰だけではなく体勢が取れた状態で動いていない。
・体勢が取れないという事は、必ず頚とお腹に緊張が起きている。
・頚とお腹に緊張が起きている人のほとんどは呼吸を止めて、いきむ癖がある。
・全体的に緊張しやすい体質。
ということくらいは簡単に読めます。
また、初診表等の記入においても色々と読み解けます。
・不必要に筆圧が高い。⇒手指の過剰緊張タイプ⇒頚や腹部の緊張&呼吸が止まる。
・ペン等を置き方がうるさく乱雑。⇒人の話を聞けない、力任せ。
・記入時に頚が緊張し、呼吸が止まっている。⇒全身緊張体質。
・記入時に足の指で床をつかむように力を入れている。⇒全身緊張体質。
・字が異常に読みにくい。⇒そもそもコミュニケーションを取る、伝えるという意志がない。治療に非協力的なタイプ。
ざっと挙げても結構ありますね。決めつけはよくありませんが、たいていはその通りです。
何気ない所作には、その人に関わる情報が無限にあります。いくら隠そうとしても、いっけん礼儀が出来ているようでも、何気ない所作は絶対に隠す事が出来ません。
所作にメリハリがないということは、身体を動かしている時もメリハリがないということです。メリハリがないというのは、前々回のコラムでも書いたように物事の納めが出来ていない証拠です。全ての動きが中途半端に流れてしまっています。 動きが流れると、その多くの人間の体勢は不安定になります。不安定になるということは、それだけバランスを保つ為に身体に不必要な緊張を起こしてしまいます。また、メリハリのない所作は物事においてもメリハリをつける事が苦手な方も多く、詰めの甘さや意志が弱い方に多くみられます。
また、字を書いている時に足の指で床をつかむように力を入れているタイプは、視野が狭いという観方が出来ます。つまり、何か物事に集中しようとし、その事によって、それ以外のところに注意が全く向かなくなっているということです。思い込みの激しい方に多くみられます。
そして、物の扱いが乱雑なタイプは、自分の身体の扱い、つまり動く際も力任せになりやすく、特徴的なのは人の話を聞けない人に多いタイプです。このタイプは頚・腹部共に力みが強く、呼吸も止まりやすい。
今いくつかのパターン・傾向を紹介しましたが、どのみち身体に緊張を及ぼすことになります、こういった無意識レベルの緊張が年単位で積み重ねられると見事に緊張体質、いつ不調が起きておかしくない体質が出来あがります。
まだまだたくさんありますが、そんな視点で人を観察するとその人となりが読める事に繋がります。
そのうちに、パッと飛び込んできたその方の有り様を観るだけでどんなタイプなのかがわかるようになります。
身体の有り様は動きを顕し、動きの有り様は心を顕し、心の有り様は潜在意識を顕す。という事なのかもしれません。
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