salitoté(さりとて) 歩きながら考える、大人の道草ウェブマガジン

気になる映画で「恋愛」を考えテーゼ!

日も短くなり、空の高さやそよ吹く風に秋の気配を感じるこのごろ。
人肌を感じたくなるからなのか、「恋」という字をよくみかける気がします。

とはいえ、夏は夏で「新しい恋の季節!」なんていっていましたが…。
季節を問わず、人が集まればいちばん花を咲かせるのは恋愛話。
なぜにこうも、人は「恋愛」にひかれるのでしょうか。

I have thought.

現在公開中の映画、『朱花(はねず)の月』は
第64回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式招待された
河瀨直美監督の最新作。万葉集から想を得たラブストーリーで、
奈良県飛鳥地方を舞台にふたりの男性と
ひとりの女性の儚く危うい恋愛が描かれています。




(C)2011「朱花の月」製作委員会

「古代の記憶が宿る、万葉の地・飛鳥
 ここには“待つ”ことのなかで、
 その命をまっとうした人々がいた

 大和三山を男女になぞらえ「ひとりの女をふたりの男が奪い合う」
 幾多の万葉歌に詠われているように、それは今も昔も変わることはないのだろうか…」


『朱花(はねず)の月』イントロダクションより


ストーリーはこちら。

朱花という色に魅せられた染色家の加夜子(大島葉子)は地元PR誌の編集者の恋人・哲也(明川哲也)と長年一緒に暮らしている。そこに、かつて同級生だった木工作家の拓未(こみずとうた)に再会。ふたりはいつしか愛し合うようになる。戦前、互いに気持ちを寄せ合っていたにもかかわらず添い遂げることのできなかった加夜子の祖母と拓未の祖父に代わって、その想いを遂げようとするが、加夜子が身ごもったことをきっかけに変化が訪れる…。


作品名にある「朱花色」とは、白色を帯びた淡い赤色のこと。古代から高位の者たちの衣服に使われてきたが、色褪せしやすい性質から、うつろいやすさの枕詞とされている。この作品では人の世の無情さや儚さもタイトルになぞらえている。

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