salitoté(さりとて) 歩きながら考える、大人の道草ウェブマガジン

ひとりより、ふたりか?

考えてもわからない人生の難問に挑戦する salitote特集「考えテーゼ」。
9月のお題は、いきなりズシッと「ひとりよりふたり、か?」。
どちらがいいのか、どちらが幸せかではなく、
ひとりで在る人生について、ふたりで居る人生について、
今、自分がぼんやり思うことを思うままに考え出していただきました。
まずは、「ふたり」のありがたさをリアルに感じるコメントから。
I have thought.

必要以上におちこまない防衛手段なのかも…

長いこと一緒にいる連れ合い(お互い未婚)がおりますが、
それぞれの「個」としての確立におたおたしているうちに30代が終わってしまった(汗)というわたしたち…。
さらにいえば、生きがいをもってずっと続けられる仕事をしているわけでもなし、豊かな収入や貯蓄に守られているわけでもなし、まして、頼れる身内もないアラフォー女子と男子のわたしたち…。結婚するのかしないのか、子どもはどうするのか。もう「不惑」を過ぎているのに、このゆるさ。結婚というシステムを嫌悪しているわけでもなく、なにか主張があるわけでもなく、むしろ、そういうシステムに普通にのっかれない自分に、人間として欠陥があんじゃねーか?と思っている。でも、このゆるさにいまだ漂っていられるのは、おんなじような「ふたりである」からかもしれません。人生のぐずぐず番長であるわたしには、必要以上におちこまないための防衛手段なのかも。

41歳 the Emerald Bar

私は誰かといたい、ただそれだけ。

いさぎよく結論から言うと、私は断然ふたり派だ。
10代の頃からずっと早く自分の家族を作りたいと思っていた。20代、私は外の世界に、深い心のつながりを持てる人を探し求め、いつも誰かがそばにいてくれる20代を過ごし、色んな人が通り過ぎて行った。そして今の夫に出会った。夫とは仕事も一緒なので、四六時中ふたりでいる。ふたりでいる大変さはもちろんある。こと仕事において、喧嘩は日常茶飯事だ。一緒に音楽を作るなんて、そりゃあもうエゴのぶつかり合いだもの。だけど、2人でいるメリットはたくさんある。家事の分担、きちんと食事を作って食べる、力仕事や機械系トラブルは頼れる…・と、書き連ねて、頭を傾げる。この記事を書き始めた時からわかっていたことだけど、メリット、デメリットを考えてふたりでいることを選んだわけじゃない。計算して行動するタイプではない。理由はとてもかんたんで、ただただ、私はひとりでいるのは寂しいのだ。家の中に誰かがいてくれる。気配がある。それだけで安心できる。たったそれだけのことなのだ。

36歳 あしゃこ
「ふたり」といっても、ことさら恋愛チックなロマンティックでセクシーな「ふたり観」ではないところが、惚れたはれたじゃ続かぬ現実を知ってしまった妙齢女の妙味というかなんというか。誰かと一緒に居る生活こそが、今の私たちが思う「ふたり」なのかも。
ひとりでもふたりでも、寂しいときは寂しいし、自分ひとりの孤独は変わらない。でもふたりで居ることで「必要以上に落ち込まなくて済む」ということは絶対にある。
「ひとり暮らし」にはなくて「ふたり暮らし」にあるものといえば、まずもって「会話」。ひとりよりふたりの「楽しさ」とは、何はなくとも毎日の生活に「会話」があることだと思う。それがあるから、相手の言葉一つで笑いもするし救われもする。と同時に「なんでそんな言い方しかできないの!」「それってどういう意味よ!」と怒りもすれば、泣きもする。そういう犬も食わないクソまずさ、めんどくささ、うっとうしさも含めて、ふたりの方が良くも悪くも喜怒哀楽の賑わいがあるということなのか、どうなのか・・・

ふたりの方が楽しいよ

1962年生まれにしては、私の半径1mはシングルと子どもなし女のオンパレードだ。シングルのなかでも「元気」なのは、ごく少数派。一生働ける仕事を手に入れていて、「いつもパートナーはいた」けど、意識的に結婚を選択しなかった人たち。でも、大半の「10年以上パートナーなし」チームは概ね40歳前後で心のバランスを崩して、心療内科のお世話になっている…。そういう現実を考えてみると、やっぱりひとりは「バランスが悪い」と思う。陰陽がセットなのはこの宇宙のセオリーだし、それが自然なのではないか。かくいう私は、この春に依存体質な夫と別居して20年ぶりのひとり暮らしをスタートさせた。正式に離婚はしていないけれど、新しいパートナーもいる。だって、ふたりの方が楽しいもの。経済的にも精神的にも自立した相手とパートナーシップを組み直したい。というのが、いまのところたどりついた結論かな。

48歳 シナモン

ひとりも悪くない。けど、ふたりがいいに決まってる!

おはよう~って普通に朝が始まって、おやすみ~って毎日が終わっていく、どおってことない普通のくらしがいいにきまってる!それが出来るのは友達とか恋人とかじゃなく、家族なんやと思う。
わたしはひとりでは生きて行けないな。けど、我慢してまでだれかといっしょにいれないし。ふたりで居たこともあったけど、ひとりも悪くないなあ。けど、淋しくなったり不安になったり、わがままなんよね。そこそこ自由でちょっと余裕があるってことは、迷いもうみやすいし、わがままにもなるし。それに、仕事だったり今のくらしだったり、今は今でいっぱい頑張ってるからだれかと一緒にくらすことで頑張らないとあかんのもいややし、けど今のままもどうなん?!って… ひとりよりふたりがいい、けど頑張れないな~。もしも頑張らなくていい人とふたりになれればめっちゃいいのかもなあ。これって夢見てるんかのな~と、最近のわたしはこんな感じ。将来の夢は、家族と一緒にただ普通にくらすってこと!

結婚に失敗した夢見る39歳 

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