salitoté(さりとて) 歩きながら考える、大人の道草ウェブマガジン

今日のsalitoteアーカイブ


11 15

『夜の虹の向こうへ』高砂淳二

私がハワイと出会ったのは、自然写真家・高砂淳二氏の「ナイトレインボー」がきっかけだ。「夜の虹!」ショッピングリゾートのイメージしかなかったハワイから一転、私の人生に深く影響を与える場所になった。本書はハワイだけでなく、いくつかの場所が登場して、高砂氏の献身的な体験で得た大切な教えを、写真とともに自らの言葉で伝えてくれている。「なぜ、これほどハワイ(フラ)に惹かれ、なにを求めているのか」。これまであまりに本質的で、とらえられないでいた思い。少し自分なりに理解を進めたくなった。また、高砂氏からいいきっかけを与えてもらった。

11 05

ノルウェーJAZZ「SPHINX」

以前も紹介したことがあるが、友人のジャズベーシストがひょんなご縁からノルウェーのジャズバンドの日本でのコーディネートをしている。寒さが大の苦手の私にとって、彼女が呼ばなければ、一生聴くことのなかった北欧ノルウェーのJAZZ。今回来日しているのは、サックスカルテット。明日11/6(火)@楽屋・中目黒のライブを皮切りに、山梨、栃木、浜松、横浜などでツアーを行う。時間がゆるす方はぜひ、秋の夜長にノルウェーJAZZを♪

ツアースケジュールはこちら。


10 22

映画『11.25自決の日
三島由紀夫と若者たち』

弊サイトインタビューにご協力いただいた鈴木邦男氏(近日公開予定)が企画協力した『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』を観た。ちょうど若松監督と主演の井浦新さんのトークイベントがある日を予定にしていた。が、その3日前、若松監督が事故で亡くなられたと訃報が飛び込んで来た。
初めて若松監督の作品に触れる私は、そのことにうまく関与できないまま、映画館に向かった。たった40数年前に起こった三島事件。その時代の只中にいた鈴木氏の話と、「映画」という作りもの、そして目の前にいる役者と、この世を去った、そこにはいない監督の存在。
とても不思議で入り組んだ時間のなかで感じた、人という物体の儚さと重みに、うまくチューニングできないでいる。

10 08

極早生みかん

愛媛から届いた「極早生みかん」。実家に住んでいるころは、一年中、なにかしたらのみかんが転がっていて、見向きもしなかったみかん。家を出てからも、母から「みかんいる?」と言われても「いらん」と断り続けていたみかん。でも、東京の人たちには意外と(!?)喜んでもらえる。(ごめんなさい。農家のおじさん)あまりに喜ばれるので、試しに食べてみると…これが、おいしかった。南国のいかにもな甘さはないけど、酸っぱさも甘みも素朴でまるで愛媛のよう。その土地で採れるものだから、そりゃそうだね。

09 21

東京散歩その3〜銀座の天使〜

大人の街・銀座で見つけた天使。ビルの影に隠れて、矢を射る恋人たちを狙ってる。その真剣な後ろ姿がなんとも愛らしい。いまだに銀座の地理がわからなくて、晴海通りと中央通りの区別もつかず、この天使がどのあたりにいるのか、把握していない。それでもiphoneで調べたりしないで、偶然、彼に会えるのを楽しみにしている。(超方向音痴だけが味わえる遊びです^^)

09 14

実りの秋

実家から送られてきた、このなんでもない写真に、いたく癒されてしまった。自他ともに認める夏好きではあるが、今年の、都心の「風」のない暑さにはちょっと参った。この写真は、もう秋を告げている。風を感じる。東京に風を吹かせるには、どうしたらいいんだろうなあ。

09 08

salitote 2周年を迎えました。

なにはともあれ、やってみよう!と始めたsalitoteが本日9月8日、2周年を迎えました。どこへ向かおうとしているのか、よくわからない(とたびたび心配されています)ウェブマガジンがこうして続けてこられたのは、すべて、協力いただいたみなさま、執筆を担当してくれるメンバー、そしてここに訪れてくださるみなさんのおかげです。本当に、ありがとうございます。
2年前、始めるときに掲げた10か条があります。そのひとつが「試行錯誤すること」。まちがってもいいから、やってみる! ま、ようは、自分を慰めるための言葉です(苦笑)。いまだに、どこへ向かうのかわかりません(すみません)。でも、試行錯誤したい気持ちは、変わりません。
このたび2周年を迎えるにあたり、そんな「試行錯誤」をともに楽しんでくれる仲間が4人、増えました。有り難いご縁に感謝するほか、ありません。
どうぞ新旧ともども、今後ともよろしくお願いします!
(写真は、私の敬愛するフォトグラファー故・中山万里さんの作品です。抜ける空と引き込まれるような深い海の色合いが好きです)


09 05

むらいさち初写真集『ALOHEART』

この夏出版された、うみカメラマン・むらいさち氏初の写真集『ALOHEART』。キュンキュンする写真ばかりで、大切な人に贈りたくなる。このやさしい風景が、たくさんの人に届きますように。
9月5日より東京・京橋72Galleryにて、写真展「ALOHEART」も開催中。
詳しくはこちら。

08 24

舞台「鎌塚氏、すくい上げる」

東京・下北沢の本多劇場で上演中の舞台「鎌塚氏、すくい上げる」。映画「悪人」で鼻持ちならない被害者のOL役を観てから、ずっと気になっている女優・満島ひかりが出演していることもあり、下北沢へ向かった。久しぶりの舞台に心躍らせていたが、この街はさらのそのワクワクを煽ってくれる。東京に出て来たばかりの頃、この街へ来て、あふれんばかりの力を吐き出していた人たちの熱気に刺激された感覚が蘇る。主演の三宅弘城、満島の相手役・田中圭も軽快でキレがいい。そして、満島ひかりのあるシーンが最高だった。(ねたバレになるのでこの辺で)東京・下北沢/本多劇場は26日(日)まで。その後、名古屋、大阪、島根でも上演予定。
公演詳細はこちら

08 14

「どんぐりのリボン」田辺聖子

1986年に単行本化された作品の復刻版。読み始めて、ちょっと後悔していた。主人公の五月(さつき)は25歳で結婚に焦っている。まだ25歳なのに…。しかし物語は終盤に入って思いがけない展開になる。帯にある柴崎友香さんの言葉が、想像以上にこたえた。「この小説が2012年の今、復刻された意味を胸に刻まれるに違いないー」。生まれ育った土地、祖先への感謝を込めて。

08 10

横浜歩き その1 横浜美術館

横浜は道が広くていい。空も大きい。美術館にも余裕がある。人気アーチスト奈良美智さんの個展「君や僕にちょっと似ている」が開催されていたが、それほど混んでなく、自分の好きなペースで鑑賞できた。ちょっと疲れたらそのあたりの木陰で休んで、心地よくぼぉ〜っとできる。そういうゆとりのある街がいい。

08 06

東京歩き その2 岡本太郎記念館

表参道駅から数分の場所にある岡本太郎記念館。中には、太郎氏が活動していたときのアトリエがそのままに保存されている。1996年に亡くなっているので、それから使われてはいないはずだが、不思議と時間が止まっているような感じはなく、ちょっとどこかへ出掛けている…という雰囲気が印象的だった。太郎氏については、まだご存命の頃、恥ずかしながら…「面白い爆発おじさん」というイメージが強かった。でもこうして周りの人々のおかげで、改めて太郎氏の活動に触れることができる。原爆が炸裂する悲劇の瞬間を描いた「明日の神話」は渋谷駅に公開されている。

08 01

東京歩き その1 松陰神社

この夏の盛り、けっして東京散策を推奨しているわけではありません。が、どこかへ出掛ける用事があるなら、ちょいと時間をみつけて地図をチェックしてみると、興味をそそられる場所が随所にあるのが東京の面白いところです。今日はお役所に行く用事で「松陰神社前駅」へ行きました。その名のとおり、幕末の思想家・教育者である吉田松陰を祭神とする神社があります。境内には、吉田松陰先生の八月の言葉。「自ら淬厲(さいれい)して、敢えて暇逸(かいつ)することなかれ」“自分から進んで人格修業に務め、決して時間を無駄に過ごしてはいけません。”…暑さにだれた身にささる言葉でした。

07 24

ハワイアンとポールダンス

先日、東銀座のカフェ&ダイニングレストランWikiWikiで行われたウクレレ唄うたいAO AQUAさんのライブに行った。この日の衝撃は、ポールダンスとハワイアンソングとのコラボパフォーマンス! 名曲「ワイキキ」に合わせたポールダンサーSUMIさんの動きは、私がフラに感じるハワイの“アロハなエロス”に共通のものがあった。アロハなエロスって、自分でいっていてうまく説明できないのだけど、健康的な美と性とでもいいましょうか。。(あくまで個人の感想です)。WikiWikiでは毎週金曜日にポールダンスパフォーマンスをみることができるそうです。ただし、通常はハワイアンとのコラボではありません。

07 04

世界一周ひとりメシ

salitoteメンバー・イシコの初エッセイ本『世界一周ひとりメシ』(幻冬舎文庫)が7月4日より発売になりました! 出版を記念して、先日イシコと親交のある、文筆家で京都造形芸術大学教授の新元良一さんをゲストにお迎えして、対談を行ってきました。大人の男ふたりが、旅とひとりメシについて語り合う。それは、なんだか夏の夕方、浜でゆるく飲んで風に吹かれているマジックアワーのような心地よさがありました(妄想入ってます^^)。その対談は近日salitoteにて公開いたします。お楽しみに!

06 28

東日本大震災チャリティーイベント
「KYOTO FOR JAPAN 3」

役者、MCなどマルチに活動している福山俊朗さん企画のトーク&ミュージックショー「マジックラジオ」が、6月30日(土)京都ゼスト御池河原町広場にて、第3回目のチャリティーイベントを開催する。ミュージシャン、落語家、絵本朗読家、ダンサー等多彩なゲストが出演。石巻から震災後約2カ月で業務を再開した「愛情たらこのみなと」の店主も参加。現地で即売も。
KYOTO FOR JAPAN3
6月30日(土)13〜19時頃
京都ゼスト御池河原町広場
スケジュール等詳細はこちら

06 19

1、2時間に1本の汽車を待つ駅。

地元・愛媛県伊予市にある下灘駅。「渡り鳥シリーズ」で小林旭さんと浅丘ルリ子さんがロケで訪れて以来、「男はつらいよ」シリーズや木村拓哉が検事役を演じた「HERO」などを始め、数々の映画やテレビ、CMなどで使われている。撮影のときには、恐らく大人数がこの駅にやってくるのだろうが、いつもは地元の高校生や、車を使わないおばちゃん達が利用する程度のひっそりした無人駅。私がいたときの1時間に1本程度だった便数も減って、次の便まで2時間程待つこともある。先日、久しぶりに帰省に利用した。車内に親子がいた。子どもは気持ち良さそうに眠っている。降りる駅に到着してから、母親は眠っている子どもを起こし、準備が整うまで2,3分。だれもが当たり前のように待っている。ああ、そんなに急いで降りることはないんだ。待てない自分より、待つのが当たり前のほうが気持ちいい。

06 13

『ル・アーヴルの靴みがき』

独特の世界観とセリフ回しで映画ファンから根強い人気(らしい)のアキ・カウリスマキ監督の最新作。タイトルのル・アーヴルは、フランス・ノルマンディー地方の港町。そこへ流れついたアフリカからの不法移民の少年をその母が住むロンドンへ逃がすため、隣人たちと協力して奔走する。…淡々とした表情や空気感に、うっかり意識を失う瞬間があったが(><)、この映画のテーマとする移民のことや隣人とのやりとり、家族への思い、日々の生活。そこで描かれたシーンが頭のすみにいて、私の思考を刺激している。

06 01

くちなしの花

今年は植物たちの機嫌がいい。ハイビスカスは多い日は5輪咲いてくれるし、この「くちなしの花」は3年前に購入して以来、花を咲かせることがなかったのに、次々と花開いている。それにしても「くちなし」という名前はなんだかいじらしい。…と思って花言葉を調べると「私は幸せ/優雅/清潔」。6月に咲くジューンブライドのようだ。私の「いじらしい」記憶は、渡哲也さんの歌った「くちなしの花を 花を見るたび 淋しい笑顔がまた浮かぶ くちなしの白い花 おまえのような 花だった」…ここからに違いない。このほのかに甘い香りが忘れられないんだろうなあ、渡さんは。くちなしの花のような女性かあ〜(遠い目)

05 16

北欧・ノルウェーからピアノトリオ来日♪

東京の好きなところのひとつは、普通に「スペシャル」なライブやイベントへ行けること。北欧のノルウェーから、ピアノトリオ「Eple Trio」が来日。5月23日(中目黒・楽屋にて)から関東近辺のほか、京都、神戸、金沢でツアーを行う。彼らは、敬愛する友人のジャズベーシスト若林美佐がひょんなご縁でサポートしている。そのおかげで、普段はあまり耳にすることのない、遥か向こうスカンジナビアの音楽の魔法を生で聴くことができる。お近くの方はこの機会にぜひ!

Jazz From Norway
〜Norway Jazzを日本で聴く〜
北欧、ノルウェーから日本へ。今、新しいジャズが響く。
詳しくはこちら


05 09

珈琲美学

「うちの近所、おしゃまカフェばっかりで喫茶店がないんよ〜」と嘆くわたしに、友だちが教えてくれた学芸大学駅前喫茶「珈琲美学」。地下に下りる階段から、いきなり唐突に「珈琲とは何か」を語り上げられる重厚かつ深淵なアプローチ。とくに今そこまでの気分じゃないが、そう来られたらこっちもひととき、珈琲の暗闇に人生の陰翳を重ね、なぞり、ねぶり、塗り込めたくなる。そう、それが、珈琲美学。友よ、気に入ったわ。(た)

05 08

初夏

真冬でもたまに花を咲かせていたハイビスカスが、「やっぱりこの季節よね」とばかりに勢いづいてきた。まだ、ハワイやフラに興味もなかった10年程前にたまたま500円で売られていて購入したもの。決して、ガーデニング好きというようなタイプではないが、「花が咲く」というのは、単純にうれしく、元気になる。毎年咲いて、ほんと、えらんもんだ。

05 01

穏やかにGW

今年も早、GWの季節。会社勤めでない身でも、GWは気持ちが浮き立つ。新緑がまぶしく、風もすがすがしい。上着を脱いで、裸足になって太陽の光を浴びる。それぞれのGWがいいリフレッシュの時間であればと願う。

04 24

吾唯足るを知る

「そうだ、京都に行こう」にのって、桜を見に、京都へ出掛けた。タクシーに乗ると運転手さんが親切に、桜が盛りの名所があると教えられて行くことにした。そこは桜好きの庭師が50年以上をかけて全国からさまざまな桜を集めていて、ひと山まるごとが桜。まさに咲き乱れんばかりの極楽浄土のような場所だった。私には受け止めきれず、頭にお花が咲くような気分になった。その山を降りて、今年のJR東海モデル、龍安寺へ。そこには、1本のしだれ桜。そしてこの言葉があった。「吾唯足るを知る」。さすが京都。しびれます。

04 16

旧約聖書って…

4月からひそかに学びたくらみ始めた旧約聖書。本日も東工大キャンパスにて、橋爪大三郎先生(社会学者、ベストセラー「やっぱり不思議なキリスト教」著者)の解説のもと、ユダヤ予言書を読む。ユダヤの神・ヤハウェは、例えば子宝を望むイサクに子を授けたかと思いきや、それを生贄に差し出せとか、ヤクザの親分ばりにことごとく「われの信を見せたらんかぃ!」とむちゃくちゃな難義を迫る。この「義」の概念がユダヤ教の核らしい。しかし、旧約聖書って大阪弁訳やったら、大阪人みんな「勘弁してくれや〜」と信じるんちゃうやろか…な。

04 02

鎌倉大仏

フジテレビのドラマ『最後から2番目の恋』で舞台にもなっていた鎌倉。久しぶりに訪れた週末の鎌倉はたくさんの観光客でにぎわっていた。鎌倉駅から江の電で3つ目の長谷駅には鎌倉のシンボル大仏様がいる。いつ誰がなんの目的で造ったか不明なことが多いが、ある資料では約760年前に造られ、500年以上も風雨にさらされながらもずっとここに座っておられるようだ。世界遺産登録もめざしている鎌倉。その土地のもつ強いエネルギーを人を引きつける街にも歴史にも感じた。

03 18

世界の終わりのものがたり

日本科学未来館で開催中の『世界の終わりのものがたり』展。正直、これまで「世界の終わり」なんて考えたことがなかった。考えても無駄だと思っていたから。でも「明日死ぬと思って今日を生きる」と似ていて、「終わり」を考えることで「どうしたいか」に気づくきっかけになる、というしかけ。最近、よく思うのだが、この企画展でもわかったのは、ほんとうに私はこれまで、ちゃんと考えることをしてこなかったこと。軽い頭をもう少し使っていこう。…のんきに生きられたらとも思うけど。

03 16

ほうしこ

愛媛の実家から送られて来た「ほうしこ」と「つわ」。友人に話したら「ほうしこ」は伊予のほうだけの呼び名のようだ。「つわ」は、正しくは「つわぶき」というらしい。「ふき」に似ているが食感は違う。「つわ」のほうが春の野菜独特のほんのりした苦みがあるような気がする。どちらも子どもの頃からよく母親に連れられて、裏の山で採っていた。大量のつわの皮をむいていくと手が真っ黒になるのが嫌だった。手を黒くして送ってくれた春の菜、ありがたくいただきます。

03 12

フューゴの不思議な発明

現在、公開中の映画『フューゴの不思議な発明』を観た。3D映画は『アバター』以来の2回目。そのときに酔っぱらったような感覚になったこともあり、3Dはあまり好きでなかったが、今回、大きなカラクリ時計の中に入りこんだ感覚は、ちょっとしたアトラクションの楽しさだった。さらに印象的だったのは、映画の創成期の偉人を讃えるストーリーにフィルム映画が挿入されていること。ノスタルジーとテクノロジーの融合が、イマドキな感じだった。(アカデミー賞作品賞『アーティスト』はサイレント白黒映画だしね)3月16日からは『STAR WARS エピソードⅠ/ファントム・メナス 3D』が公開されるらしい。イマドキな映画を素直に楽しみたい。

02 25

巣鴨プリティ

寒さが弛むと気も弛む。戻って仕事せなあかんのに、えいっと都電に飛び乗り、おばあちゃんの原宿・巣鴨へ。ひたすらダラダラ果てしなく浄土まで続いているかのごとき沿道には、佃煮、昆布、梅干、漬け物、干物乾物、おかきにせんべい、あったか木綿のパンツに赤パンツ、縁起物にご利益物、古びた器に古布や古道具、さらには馬油やアロエの化粧品など、婆好みの出店ショップがひしめき合い、どこもかしこも枯れ木も花の賑わいを呈していた。
国民の2.5人に1人が高齢者になる40年後、今日の巣鴨の光景は、未来の日本の風景だったりする。しかも自分はその頃生きてたら、思いっきり80過ぎのメインゾーンにいる。巣鴨の商店街で、友だち同士ぺちゃくちゃしゃべりながら、なんやかんやこまごまと要らんモン買い込んで、杖付いてカート引いて帰る婆ちゃんたちの姿に、くっきりと自分の方向性が見えた気がした。

ラビットファー付きマフ500円、おかき3袋500円、廃材スポンジ150円、天然コットンパンツ200円、ちくわ8本100円などなど、写真は、本日の巣鴨チョイス。