至高の新蕎麦 – salitoté（さりとて）　歩きながら考える、大人の道草WEBマガジン

2010-11-23
至高の新蕎麦

先日、以前から伯父が趣味で打っていると聞いていた蕎麦をはじめて頂いた。もともと多方面でこだわりの趣味を持ち深く追求している人。蕎麦に関しても産地やからこだわり、自宅に温度が保たれた保管庫まである。今回頂いたのは新蕎麦で、「挽きたて、打ちたて、茹でたて」の「3たて」。つなぎを使わない十割そばで、出て来た蕎麦は緑色！新鮮な蕎麦は緑色らしい。とりあえずはつゆにつけずプレーンで頂く。かつて味わった事の無い歯ごたえと香り。口の中にひろがる新鮮な美味しさ！そしてつゆでもいただく。つゆももちろん自家製で、ダシの良い香りとほどよい甘さでバランスが絶妙。ついつい箸がすすんで5枚も食べてしまった。

ずっと電気部品の会社を経営してきた伯父。初めて聞く若いころの苦労話。夜行の汽車で関西、九州まで何日もかけて営業してまわり、旅先で困った時に助けてもらった人たちの話。そして、ブラウン管テレビで自分達の部品が使われて売れに売れたという話。まるで生「プロジェクトX」(笑)。

伯父いわく、「若い頃お金が無かったが、とにかく自信があったので辛くはなかった。」「好きな道を選んだのだから自信を持って自分の行けるところまでがむしゃらにやりなさい。」この事を伝えたくて僕を呼んだらしい。美味しい蕎麦と大事な言葉は僕の血となりました。有り難う。