salitoté(さりとて) 歩きながら考える、大人の道草ウェブマガジン

一 九 七 四 ~団塊ジュニアと呼ばれて~

2010-12-14
ご無沙汰してます。

すっかりご無沙汰してしまいましたが、きちんと生きてます!
ようやく長期出兵から無事に生還できた開放感に浸っているところ
であります。

とはいえ完全に終わった訳ではないので、近々スポット出兵の予定
ですが。。

その出兵先というのは、西日本最大のステーション「J〇大阪駅」の
開発現場で、その中の商業施設部分で某アパレルショップの新築工事
を手掛けていました。

「出張」ではなく「出兵」と言ってるのにも理由があり、そのあまり
にも厳しい現場内のルールや規制による軍隊さながらの厳しい環境の
中での業務だったからです。

いやぁ、ビビりました・・・
この仕事に就いて10年経ちますが、こんな経験初めてです。

確かに近年の建設現場では、安全に対しての意識がかなり高まっていて、
ルールなども数年前の基準とは比べものにならなくなっています。

高所作業中の転落事故や、重機などによる事故も多発していることも
あり、年々厳しくなってきているのは知ってはいましたが、この現場の
その厳しさの次元や方向性がちょっと違っていたのです。

現場でモットーとする安全の意味合いは通常「現場内」の作業員を守る
ためのものですが、こちらに関しては「現場外」に向けてのルールに重点
が置かれていました。

いくつか例を挙げますと、

〇 外部を歩行する際は壁沿いに一列になって歩くこと。
〇 横断歩道で信号を待つ際は一般歩行者の最後尾に並ぶこと。
〇 歩行中の携帯電話使用禁止。
〇 雨天時、接触を防ぐために傘の使用禁止。
〇 近隣のレストラン街での飲食およびトイレの使用禁止。
〇 通路を横断する際は指を差して「右ヨシ!左ヨシ!」と声を出して
  確認すること。

等々。
これに反した者は退場、属している業者の工事自体もストップするなどの
豊富なペナルティ有り。

安全確保が目的ではありますが、どちらかというと第三者(一般の方)に
向けてのものばかりでした。

はて。。この現場に限ってなぜなのか。
答えはすぐに見つかりました。

この開発自体の発注元でもある、J〇西日本。

怯えてる訳です。世間の目を。

あの忌まわしい事故以来、汚名返上どころかその隠蔽体質すら変えられず
にいてるにもかかわらず、こんな所で世間体を気にしているとは。

確かに何か現場周辺でトラブルが起きると、大阪駅に真っ先にクレームが
入る訳で、神経質になるのも理解できますが。

しかしながら、内部からではなく外部の人間から締め付けるのは如何な
ものかと思った訳ですよ。。

そんなこともあり、久々に疲労困憊を思う存分堪能させて頂きました。
東京に戻れる日が待ち遠しゅうございます。。

 

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おーちゅん。
おーちゅん。

1974年生まれ。大阪出身、東京在住。不況の煽りをまともに全身で浴びる建設業界で凌ぎを削る日々。その個性的な風貌からは想像もつかない、あまりにも没個性な発想や保守的な思考には目を見張るものがある。第三次ベビーブームを起こしてくれるであろうという期待を見事に裏切った世代の一人として、非生産的な同棲生活を今も続けている。